慶応高校の色々

塾高の成績の評価方法はテストの評価がほとんどを占める実力主義なので、中間・期末試験は言うまでもなく重要だ。
好成績を取りたい気持ちはあるけれども塾高生は本質的に怠惰であるため、要領よく試験をパスするための手段が培われてきた。
それが過去問である。
教師によっては過去問を少し変えただけでほとんどそのまま出す人もいるので、持っていた方が有利に決まっている。
ここではその入手方法を解説する。
まず一番オーソドックスな手段が、先輩からもらう事だ。
体連では全科目の過去問がストックされているような部活もあるが、それ以外は個々の先輩に頼み込むしかない。
この観点から考えると帰宅部はお勧め出来ないが、個々の先輩に頼み込んでも自分と同じ教師が担当していなければいけないので、幅広い人脈が求められる。
ここで明らかに有利なのが小学校または中学校からの繋がりがある内部生である。

しかし外部生や、人脈のない人にも手段は残されれている。
それが塾からの入手だ。
塾高生専門の塾がいくつか存在するが、そこには当然のごとく過去問が置いてある。
品揃えの良さはなかなかのもので、大抵の教師の過去問はそこで手にはいるだろう。
既に塾に通っている同級生に頼み込んで貰う方法もあるが、同じクラスの場合は過去問のやりとりが非常に閉鎖的である為、親しい友達を作るか必死に頼み込むしかないだろう。

人脈さえあれば有利に物事が進められるというのは実社会でも共通して言える事なので、この文化は塾高が「社会の縮図」と言われる理由の一つであり、学力的には冴えない塾高生達が社会で活躍していることにも影響しているのだろう。

しかし過去問が手に入らないからといって悲観することはない。
過去問をうまく集めるのは一部の人間だけなので、大半の人間は授業内容のみの知識で試験に臨んでいる。
しかもその一部というのが多くの場合、成績の悪い体育会系の人間なので、平均点への影響力は乏しいというのが現実だ。